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第1章 昔の箱根 箱根の山は 天下の険 函谷関も物ならず 万丈の山 千じん谷 前にそびえ後ろにさそう 雲は山をめぐり 霧は谷をとざす 昼なお暗き杉の並木 羊腸の小径は 苔滑らか 一夫関に当たるや 万夫も開くなし 天下に旅する 剛毅のもののふ 大刀腰に 足駄がけ 八里の岩根踏みならす かくこそありしか 往時のもののふ |
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第2章 今の箱根 箱根の山は 天下の阻 蜀の桟道 数ならず 万丈の山 千じん谷 前にそびえ後ろにさそう 雲は山をめぐり 霧は谷をとざす 昼なお暗き杉の並木 羊腸の小径は 苔滑らか 一夫関に当たるや 万夫も開くなし 山野に狩りする 剛毅のますらお 猟銃肩に 草鞋がけ 八里の岩根踏み破る かくこそありけれ 近時のますらお |
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作曲者 鳥居 まこと(1854〜1917) 東京音楽学校教授。 音楽通論と国語を担当した。著書に「音楽道のしるべ」などがある。 |